民族服

民族服は、ある地方や民族特有の衣服。言語・宗教・歴史など、自然や文化・伝統を共有する人間集団に固有の服で、民族衣装ともいう。

関連する呼称として、国家が国民に着用を推奨する国民服、都会から離れた地域の衣装として民俗服・郷土服・地方服といわれるものもある。

民族服は都会的な流行服と対になる概念として使われる。

流行服は都会の上流階級の間で発達してきたが、民族服は流行に左右されにくい山村の庶民の間でとくに見られる。民族服はそれぞれに独自の形・デザイン・文様をもち、それを表現するために染織技術を発達させてきた。

民族服は各地で暮らす人々の文化の多様性を視覚的に表現する文化的財産の一つといえる。

その一方で、現在民族服や民族衣装と認識されている衣服の内には、19世紀以降に国民国家の形成、あるいは民族主義の高まりのなかで形が整えられ、規格化されたものも少なくない。

21世紀現在、世界的に洋服が主流となってきているが、普段洋服を着用する人々の間でも、伝統行事に民族服を着用する場合もある。
update:2010年03月09日